上野動物園に行った。

洋服を着る喜びというのは、新しい服を着るときよりも
季節が切り替わる一日にこそあるものだと思っている。

昨日はまさにそんな一日で、
季節をめぐったお気に入りの洋服やブーツというのは、
久しぶりに会う気の置けない友達のようだった。

いつもより少しだけ跳ねる気持ちをなでるようにブーツを履く。
上野動物園に行ったのはいしいしんじの小説「ぶらんこ乗り」を読んでいたら
ふと動物を見たくなったから。

上野に着いたとき「今日はくだらない理由で行動をためらうのはやめよう」と決めた、
今日一日を楽しむために。

たとえば「男一人」という理由で動物園を遠慮するなんてつまんないことはしない。
おっさんが図々しくなった時のつよさったらない。

上野動物園に行ったのは何年ぶりかなぁ。
いきものというのはなんでこんなにおもしろいのだろうか。

いろんな動物がいたけどぼくがいちばんいい心地になったのは
人間のこどもを見ているときだった。

まったく知らない家族の幸せの中心にいるこどもたちを見るたびに
心の表情は微笑みに変わっていた。
まあそのいったんでもおすそわけできれば幸いです。


かわいいー、っていう気持ちもあるんだけど、
どちらかというと、いきもののちからをもらえてる感じ。


寅さん。


こっちはライオンが食べてた骨付き肉。
ハエがたかっててぞっとした。かっこいい。


飛べない鳥。
でも泳げる鳥。

一羽ヘンなのまじってる。
どうやら飼育員が与える魚を狙ってるご様子でこのあと見事GETしてました。
さすが野生。強い。

一番すごかったのは両生類ルームにいたワニ。
超でけーしすげー迫力なんだけど、
目がやばい。もう死んでる。
いやどこにもいない。
これから覇気のない人を見たら「動物園のワニの目してるぞ」って言う。
ほんとすげーよ。ニートでもないよ、あんな目。

もうすべてに絶望したがらんどうの目。
超怖かった。

そんで今日は動物とか昆虫とかいきものもっとしりたい!って思って
図鑑を買った。勢いです。

増補改訂版・動物 (ニューワイド学研の図鑑)

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ぼくの将来の夢は、いきものはかせですっっ!(本気の目)