たいせつなふつかかん

異動となったので、会社で送別会をしてもらった。お子さんがいる方も旦那さんに預けたりして出席していただき、ほんとうにありがたい気持ちになった。この部署には一年目の10月から五年間もお世話になった。さいごに挨拶をした。一番伝えたかったことだけは伝えなくてはと思ったので、仕事において心ふるえるような瞬間を、その機会を与えてくれたことに感謝していることを伝えた。送られる人はこんな気持ちなのかと幾度とない幹事経験が報われる思いがした。

プレゼントをもらい、帰り道。先輩と別れ、泣きながら電車に乗り、ハンカチで口許を押さえながら帰った。ここ数日はまた仕事の夢を見る毎日で、プレッシャーでお腹を壊すし、家に帰ってくるやバタンキューでなかなか落ち着かない。それでもあのひとときだけはほんとうに心を許せた安心の時間だった。ありたい自分に負けないように、それを歪めるような理不尽にも戦い、毎日を過ごしたいと思った。

小学校のサッカーチームが40周年を迎えたのでその式典に参加した。10数年ぶりに再開する仲間とお酒を飲めたのが楽しかった。彼らの現在に至るまでの背骨は知る由もないが、昔の記憶を軸に一瞬でゼロになる距離について思えば、この速度は想像力のようだなと朝4時の帰路に浮かぶ。