さいきんのこと

6/29の午前中。突然、部長から内示があり7/1付で異動と相成った。ばたばたと引き継ぎをこなしながらも、急な異動に気持ちがついていかない。もしかして見方によっては左遷なのか...などとありもしない心配を重ねてしまう。疑心暗鬼に陥る気持ちをなんとかプラスに持っていく毎日だ。部長からは「一気に昇進するチャンス、自分たちを抜くならここだ」とプレッシャーのような檄を飛ばされる。昇進するかどうかは結果論なのでさておき、異動先の部署は新規事業で、暮らしに関わる事業。ぼくにはぴったりじゃないか。周りを出し抜き一番になるとかそんなことは正直二の次で、役に立てるところから役に立ちたい。誠実に仕事を重ねれば、なかには心ふるえるような瞬間が、数年に一回はあるものだ。ぼくは去年、地に落ちた仕事のモチベーションを仕事相手に奉仕した瞬間に救われたので、その瞬間を待って種を撒くしかない。いま自分で変えられないことを心配しても仕方ない。やるだけだと自分に言い聞かせるようにいまブログを書いている。

さいきんのことを綴ろう。先週の日曜日は新しくスーツを買った。もう5年以上新調していなかったし、部署も変わる。心機一転、楽しみな気持ちで購入した。久しぶりに賞与を仕事のためにつかった気がする。がんばるぞ。

平日の台風の夜のこと。王子コ本やでCAMISAMAのじゅんさんが展示をするにあたりなつやすみバンドのみんながDJに来るというので、台風のなか仕事終わりに向かった。なつやすみバンドが王子に来る!やあやあやあ!到着したときには、中川さんは酔っていて、絵に描いたように頬が紅くなっていた。コ本やは一回行ったことがあったのだけれどお店の人と話すのははじめて。はじめのうちなんだか所在なげに思っていたのだけれどsirafuさんがParty kills meの元ネタを掛けていて、たとえパーティーに殺されそうになったとしてもここにいて良いのだと思ったら、すごくグッとキタ。片想いがParty kills Meを新曲として披露した夜を思い出す。帰り際にsirafuさんが「やあやあ」と話しかけてくれたのでここぞとばかりに曲名を教えてもらった。

帰り道、その曲を掛けて帰る。日本酒やラム酒を飲んでいたのでけっこう酔っぱらった。心があたたかい、気持ちいい夜だ。

金曜日、後輩と渋谷で飲んだ。後輩に誘われてクソチャラいバーみたいな場所で飲むことになった。一生行くことないと思っていたのに。しかしなんだかんだ後輩と話せてたのしかった。唯一自分を誉めたいのがどれだけ酔っても、態度だけでけえうぜえブスにしつこく酒たかられたとしても決しておごらなかった自分のメンタル。一瞬の虚栄心に負けなかった。まじでよくやった。偉すぎる。おれはこうやって生きていくぞ。二日酔いになりそうなところを麦茶を買ってのみまくった。あの女はやけに口が臭かったなと思いながら山手線に乗った。

土曜日、HAPPLEとザ・なつやすみバンドの2マンライブへ。両バンドとも素晴らしいアクトだった。なつやすみバンドはやはり管楽器がさいこうに映える。スティールパンの間にもトロンボーンが伸びてくるとなれば、さしずめ7th floorも小ホールのような趣だ。伸びやかなフルートのアレンジに心が聞き入る。いつかオケを従えてホールで聞いてみたいという希望をまたひとつ強くした。しかしさいごのお誕生日会はやはり圧巻。お誕生日会は彼らの好きな曲でBEST5には確実にランクインする名曲だ。彼らの音楽がほんとうの意味で爆発するのは全員が、すべての楽器の演奏が打楽器に集まり、曲や空間が振動していく瞬間だ。そんなとき、ぼくらの心もきまってあつくあつく振るえていく。それはお誕生日会、悲しみは僕をこえて、ラプソディーなどのクライマックスに共通する運動で、ピアノもベースでさえも、打つという行為に集まり、ひとつの線になっていくような気さえする。その線があっという間に散り、最後に残る静寂、それを切り裂く喝采。彼らのライヴのさいこうの醍醐味はまちがいなくそれだとぼくは断言してしまいたい。その瞬間にまた立ち会えて本当に幸せだった。最近の生活の変化を不安に思う自分の気持ちを、暗い海の底、長い長い夜に重ねながら最後に光を見る曲の展開にぼくもまた希望を見てしまい、恥ずかしいくらい涙を流した。こんな日に限ってハンカチを持ってきていない。頬を手で拭った。