yojikとwanda/柴田聡子/asuna/Gofish トリオ@cafe couwa「いなかまちにおんがくがなりひびく その16」

昨日は埼玉久喜のcafe couwaに行ってきた。

「いなかまちにおんがくがなりひびく その16」
〜Gofish 【とてもいいこと】の1月 レコ発・埼玉編〜
日時;2013年1月12日(土)
開場 17:00 / 開演 18:00
場所:埼玉県久喜市cafe couwa
出演:
yojikとwanda ■柴田聡子 ■asuna
■Gofish トリオ (テライショウタ・稲田誠・黒田誠二郎)

BGMの選曲は、DJぷりぷり (浅草橋天才算数塾)さん。

地元から電車とバスを乗り継いで18時前にお店に着いた。
バスから左側に見えた西の空の夕焼けがきれいだったなぁ。
おれんじ!みどり!むらさき!あお!



まず個人的にグッときたのは、お店に入った瞬間にあの声が聞こえてきて、
HIS「夜空の誓い」が流れていたこと。
それだけであの場所がホームに変わってしまった気がする。

すげーメンバーなのだ!
ぼくはこの曲をあんまり聞いたことがなくて、
最初なんの歌かわからなかったんですが、
それでもやっぱり彼のあの声と歌は、ものすごい個性で、
ぼくらの頭の中に居場所を無理やりつくってしまうような。

この曲、彼のローディをやっていたアッキー(2・3’sのメンバー)が作曲で、
このコードの運び方とかは清志郎では出ないもんだよなぁと。


去年のTOIROCK FESで食べたグリーンカレーが超絶うまくて、


(TOIROCKの時のカレー)

このお店にはもう一度行ってみたいなぁと思っていて、
そしたらちょうどライブやるよって言うんで行ってみました。

ちょっともう少しこのカレーの良さを語らせてください。
このカレー、世のカレー好きとカフェめし好きは要チェックです。
辛さは控えめでどちらかというと甘さがあって、でもその甘さがうまみのある甘さで。
世の言う甘口とは次元が違う。うまみのある甘さというのはそうそうないのですが。
粘度はぜんぜんなくてサラサラしていて、とにかくうますぎて絶対飲み干しますよ。

そしてなによりも具ですよ!
パプリカとか超しゃきしゃきぱりぱりだしなにこの食感!恋の始まりか!
鶏肉はぜんぜんすじっぽくなくて超ジューシー!この火の通し具合はどうやるんだ!おれなら特許化!
おそらく具とルーは別調理なのでしょうが、この最後の相性はどうだ!!
どんな単純な数式のマジックよりも美しいんじゃないだろうか。
なんて修辞もうそにならないぜ。

もうね、あのルーがスープになって世に生み出されたら、
この世のスープ界は革命が起こります。確信してます。
ぼくならタンブラーに入れて会社に持っていきます。
そんで仕事がうまくいかないときにぐびぐび飲んでぷはーってします。
ノンアルコールですからね。やりたい放題です。舌が肥えます。

さて、これでやっと音楽の話ができます。
yojikとwandaの音楽は朗読みたいに言葉が届くんだなぁ。という不思議。
小さい頃に布団に入って母親に絵本を読んでもらったような。
ムーミンをわくわくしながら見ているような。

届いていく歌詞が頭に入りこんでいくと、なんだか旅の光景が浮かんできて。
国道三号線から眺める水俣川の春〜夏とか、
長崎の中島川の橋が続いていく景色とか。

休学中に、こんな音楽に出会っていたら、
ぼくの人生はほんの少し変わっていたかもしれないなぁなんて思いました。

ギターの弦を縦糸に、振り下ろす手が描く横糸。
その二つの糸がつないでいく布、織りなす模様を織機の横でじーっとみつめるぼくら。
なんだかそんな感覚。

もしギターの弦を縦糸として布を作ったら、そのギターはどうなってしまうんだろうなぁ。
音も出ないし、弦切るしかないよなぁ。
でもそれはちょっとだけドラマチックだなぁ。

個人的に、青葉市子とのライブが見たい。
すげー面白くなると思う。

そのあとは柴田聡子。
天然って感じで(ボケてるって意味じゃないそのままって意味で)、
人前に出ることが慣れてなさそうなのに、
あの完成度とあの醸し出す伸びしろがすごい。

こちらも歌詞がすごい届いて、ことばを組み合わせるセンスがすごい。
誤解を恐れず言ってしまえば、
なんか部屋でギター弾いてたら一曲出来ちゃったから友達に「ねえねえ聞いて聞いてー!」
くらいの温度なんじゃないかと思ってしまうほど、フレンドリーで日常の痛みを伴った歌。
(これすげーいい意味で。)

そのあとはasunaさん。
今まで見たことないほどの数の小さい楽器をまあるく並べて、
一曲を奏でていく。というスタイルで。

ぼくの位置からはその演奏の光景が見えなくて、
おそらくその動きはカラフルでとても不思議にきれいだったんじゃないかなぁ。
まあだからそれを見ている観客を見ようとおもった。
みんなライブの時、どんな景色を見ているんだろうかってことに興味がある。

自分が見ている景色が、
自分の頭の中の思考とか記憶とか妄想とかに上書きされてる瞬間ってあると思うんだけど、
あの時間って、もしかしたらそんな時間だったんじゃないかなぁ。

ぼくがみんなの表情を見ていて思ったのは、
あの楽器の円の中心に立つ一本のろうそくがあって、
その周りに立体的に映写される物語を眺めているんじゃないかなぁと思いました。

説明するのは野暮ですけど、
ろうそくっていうのが、
30分近く鳴り止まず中心に鳴り響いていたぎゅーーーーんっていう音なのかな、と。

そのろうそくの周りに小鳥のさえずりとか、いろんな音が鳴っていて、
それぞれがその周りにそれぞれの物語を自分で映写していて、
それを眺めている自分が観客、みたいな。

そのあとはGofishでした。
まどろみって感じで。
チェロとコントラバスが出す厚みがたまらなかったです。

いつの間にか、手で地面に影絵を作っていて、
なんか、二つのウサギが向かい合う、みたいな絵ができていて。
二兎を追ってったら一つの愛を観たなぁ。


そんで、終焉時のぼくの気持ちはこれです。

昨日はずーっとお話したかった方とお話することが出来て、それがすごい嬉しかったです。
もしかしたら、それがいちばん、幸せハッピーだったかもしれません。