蚊柱

仕事中、資料を手に外に出たら蚊柱に突っ込んでしまった。あっという間に春が終わり、梅雨のトンネルに突っ込み、夏を迎えるはずだ。日々が進む速度を、1/(n+1)みたいにはとらえたくない。

今朝は8:10に起きた。本当に懲りていない。8:30に起きた経験さえあれば、図太く落ち着いて家を出ることができるのだから、限界は知っておくべきなのだ。

九州で地震があった。今現在、震度について修正が繰り返されている。
九州は大好きな場所だ。大学を休学したとき、ある理由でぼくは九州を旅した。旅と旅行のちがいについて、ひとつじぶんなりの答えをあげるとすれば、アクシンデントや偶発性を楽しむ姿勢だと思う。

財布にも口座にも笑ってしまうくらいお金がないとき、川で泳いでいる鯉を見つけて、最悪あそこに食料がある!と思えたら、次の瞬間もう笑えたりするのだ。生きている実感が心に満ちていき、生きる力が内側から溢れてくる。

大雨のなか、電車がなくなる。雨に打たれるなか駅から10分歩いてたどり着いたモスバーガーが1時に閉店。絶望したような気持ちのなか、結局公園のトイレで夜を明かしたとき、ガタガタと震えながら急いでタオルで身体をふき服を着替えるとき、その状況を笑えるか、屋根のありがたさに手を合わせる覚悟があるかだけが、あなたの旅を旅足らしめるのだと思う。もちろん公共の場所なので絶対に汚してはならないし始発前には立ち去るマナーが必要だろう。

アクシデントくらい、食べ尽くせよ。
さしすせそで、食べ尽くせよ。