デイドリームビリーバー

土曜日、休日出勤。課長もいないなか、真面目に仕事をする。自転車で帰宅。普段は電車を使っており、ドアトゥドアで30分だが、行きはずっとゆるやかな下りなので自転車なら20分で来れる。なにより天気の日に自転車を走らせるのは楽しい。帰りは30分くらいかけてゆっくり帰る。

本屋に寄ったのち、花屋へ。先日買った青い花が10日を過ぎた頃にしおれてしまったので、また新しい花を買いに行った。去年、半年間も体調を崩してから思ったことがある。自分を豊かにするようなことにお金を使う習慣をつけたいということだ。本当に小さな行いかもしれないけれど、もう少し続けてみることにした。花を買う男、数学科の女、弁当を毎日作る男、スポーツが得意な女、そんなのいてあたりまえなのだ。胸を張っていればよい。花を置くと少なくとも1週間は豊かな気持ちになれる。花の水を換えているときにはほんの少しだけやさしい気持ちになるし、やっぱり絵画や美人な女性を見ると嬉しくなるように、花をいいかんじに活けられると嬉しくなる。好きな洋服を着ているときの、あの誇らしい感情に少し似ている。

小さな行いを続けることで、変わっていくものがある。自炊を続けること。家に花を置くこと。仕事終わりにデスクを拭いてから帰ること。いただきます、と言うこと。ありがとう、と言うこと。相手の目を見ること。背筋を伸ばして歩くこと。乳酸菌をよく摂ること。毎日ブログを書きくけこ。なにも考えていない冗談を言うこと。笑顔でいること。仕事中ストレッチをすること。音楽を楽しく聴くこと。部屋を掃除すること。洗い物を貯めないこと。靴をよく磨くこと。家族に連絡をしてみること。大切な友だちに手紙を書くこと。街を歩くこと。趣味の合う人やお店にお金を落とすこと。

日々の行いだとかいつも考えていることなんて、砂みたいなもんだ。ちいさくて、一瞬で流されて過ぎ去っていく。なにも残らない。でもたまにつながって残っていくものがある。
ささいな行いを、毎日続けること。できるだけ。その数を増やしていくことで、ぼくらの人生は少しずつ大きく変わっていくという、ほんの小さな夢を見ている。ぼくの日々ぐらいの。デイドリームビリーバー。そんで?