宮古でお祝おう

大学のときの友達が結婚するので岩手の宮古市に向かっている。清志郎の完全復活祭を聴いている。隣の席の女性二人もおそらくは結婚式に向かっていて、スマホで出し物のダンスの振りを何度も確認している。いってみればぼくたちは仲間だ。誰かをお祝おう。

ミッキーマウスのぬいぐるみを抱えた女の子がおんなじ車両にいる。彼女にとってのぬいぐるみの存在を考えると泣きそうになってしまう。ぼくは感動屋なので涙の沸点が低い。例えば、朝の公園で芝生に群れる鳥がいて、二羽のつがいが大きな木に飛び立っていく景色を見ただけで泣きそうになったりする。

ぼくにも大切なぬいぐるみがあった。ティガーも好きだったが、一番好きだったのはキャラものではなく、たぶん誰かが作ってくれてもらったもので、ぼくは名前をつけて呼んでいた。お世話をしたりもしていた。中学生のときにみると全然かわいくはなかったけれど、ぼくは5歳まであのぬいぐるみとともに夜を過ごしていた。少女の抱えるぬいぐるみを見て、ふとそんなことを思い出す。

日々、暑さが増している。帰宅すると熱気がこもっている。帰宅即換気の季節が始まった。

繁忙期がどうも苦しく、慢性的な疲れが続いたので毎朝運動をすることにした。ストレスなんて自分でどうにかするものなのだ。じぶんでできるうちは。ランニングしたりスキップしたり懸垂をしたり自転車に乗ったりしている。ナイスな生活を目指している。