サンマの刺身

土曜日。築地の寿司屋で寿司を食べ、メニューになかったサンマの刺身を食べ、人形町で稲荷寿司とおでんを食べ、清澄白河でおいしいコーヒーを飲み、清澄庭園を歩き、そして宅飲み。ともだちとのさいこうの休日だった。

別で頼んだサンマの刺身がめちゃくちゃうまかった!皮目がみずみずしく、脂がスッキリとしていつつも甘い。醤油皿につければ広がる脂。寿司には赤酢がきいていた。写真を撮るのも忘れてしまった。築地の長崎アンテナショップで念願の甘い刺身醤油まで買えたし、ほんとに完璧ないちにちだ。徳のポイント還元日。

人形町は世田谷っぽさと下町っぽさが共存してる、なんか来たことのない不思議で魅力的な街でした。おでん屋のおばあちゃんがとっても元気、ワンピースが夏らしくパリッとした白地にレモン色や青色の混じった柄でかっこよかった。

清澄白河ではサードウェーブコーヒーを味わい、清澄庭園へ。久しぶりの庭園はやっぱりさいこう。大きな池には鯉や鮒、亀にすっぽんまでいた。鴨や白鳥もいた。

大学のときの友人とおっさんふたりで東京南部を遊び倒した後は、新宿へ移動。さいごは山が好きなその友だちの家でおっさん3人で「この山ギアはあーだこーだ」言いながら飲むというめちゃくちゃハーコーで気持ち悪いけど当人たちにとってはめちゃくちゃ楽しい飲み会をしました。

夏場のこの時期にエアコンかけながら定価7万近くする厳冬期用フィルパワー900のダウン羽織って、軽い!だの、握ってもすぐに戻る!だの、ギミックがさいこう!だの言ってるめんどくせえ飲み会はさすがに日本でここだけだったと思う。その友だちは部屋のなかが登山ギアで埋め尽くされていて、海外の通販個人輸入までしており、しまいには定価7万の未使用ダウンを友だちに安く譲ってて、「業者かよ」って8回くらい突っ込んだ。収納スペースや見せる収納として掛けられてるのはすべて登山ギアで、スーツや私服は立て鏡の裏側に掛けられたりしていて色々めちゃくちゃだったのもよかった。

その友だちが歩きながら言ってためちゃくちゃ良い話なんだけど、むかしは山が好きだった認知症のおじいさんに谷川岳登ったと話したら母親やおばあちゃんが驚くほどにおじいちゃんが話してくれたそう。ネットもない時代に苦労して調べて頭に叩き込んだ趣味の知識や記憶は、認知症をも超えるんだって話、めちゃくちゃエモくないですか?仮に孫みたいな存在ができたとして、そのときもうおれが認知症になってても、なつやすみバンドとフジ久のことだったら、話ができるかもしれない。はたらくおっさんとサマーゾンビーだけ夢中で聞いてる孫に能書き垂れるじいさんにだけはなりたくない。

いちにち友だちと話してて、どんなに良いトコの家に生まれても、人にはひとり分苦労も背負ってきたものもあるんだなって思いました。みんな色々悩んでる。他人の悩みをどれだけ聞いたとしても自分の悩みは小さくはならないけど、自分の悩みを過剰に大きくしなくていいなと思った。友だちさいこうだ〜

客観的に見たらめちゃくちゃ気持ちわるい飲み会の余韻を引きずって、帰宅後も山用の寝袋引っ張り出してエアコンかけながら寝心地を確かめたり、ダウンジャケットの性能を調べたりしてるのはさすがに自分でも気持ちわるいと思ってやってるので多目に見てほしいのですが、朝4時までそんなふうだったので、やっぱり気持ちわるいですね。

日曜日はほとんどいちにち寝ていた。朝、大家さんから「洗濯物が干しっぱなし」と電話がかかってくるくらいには世話焼きな大家さんです。ありがたい。