20170114北八ヶ岳北横岳

1/14(土)、北八ヶ岳にある北横岳に登った。日本列島に寒気がぶつかり、全国で天気が荒れた。北横岳ヒュッテの温度計では気温は-17℃。北横岳の南峰までは基本的に樹林帯なので無風。歩いていれば末端以外は暖かい。装備さえしっかりしておけば末端も痛みなどはなく、ちょっと寒いなあ...程度。それでも木々に守られていない山頂に立つととんでもない突風が襲いかかった。風速20m程度の風、まっすぐ立てないほどの風は体温を一気に奪う。バラクラバ(目出し帽)は一気に凍りつく。急いで山頂を抜け、もうひとつの頂上、北峰へ足を進める。再び樹林帯に入ると、状況は全く変わった。雪山は樹林帯より上かどうかでレベルが全く変わると言われる意味が身に染みて分かった。

今回の山行は実に楽しかった。雪山スキルの学びが非常に多かった。準備には余念がなかったとはいえ、実際に雪山にたってみないとわからないことがたくさんある。

まず、北横岳は雪山初心者向きと言われるが、それはもちろん夏山での経験が中級程度あることが前提であり、またさらに言えば天候によってその難易度は大きく変わる。とくに風がほとんどない暖かい日と気温-20℃、風速20mの日ではその難易度は全くことなる。道もいくつか凍結がひどい箇所があり、軽アイゼンで通るにはいささか技術が必要だと感じた。北横岳には-20℃、風速20mの天候は決して珍しくはない。とくに初心者が登る場合、十分な準備に加えて、天候への判断も必要になる。

雪山実践による学び、課題はたくさん見つかった。手袋をつけた状態でのアイゼン(スパイクのようなもの)やスパッツ(靴の足首から膝までを外から覆うもの)の装着、手袋のレイヤリング、凍るバラクラバ(目出し帽)と曇るゴーグルの見直しなど。樹林帯にいる限り、動き続けているときよりも休憩しているときの方が末端が暖かくなる。これはおそらく運動に回す分のエネルギーを血流にベットするからだろう。

雪山に行くと道具がほしくなる。死にたくないし指を失いたくないから。でもよくわかったのは、道具が大切なわけではなく、おんなじ道具であっても使い方によってその道具が死ぬこともあるし、逆に道具はいま売っているものが完成しているとは限らないし目的によっては自作することが有効な場合もあるはず。

樹林帯越えたときの雪山の突風を直に体験すると、色々意見はあるとはいえイモトのこと簡単にバカにできない。雪山はマジで奥が深いし、難しいけどだからこそめちゃくちゃおもしろい。

景色が超きれいだったのと、雪山スキルの学びが多かったのと、高速バスでとなりに座った人妻がめちゃめちゃエロかったです。現場からは以上です。