南スーダンのこと

南スーダンの報道が本質的な議論から外れていっている印象がある。昨日のお昼休みにネットニュースや外務省のホームページを漁りながら考えたことを残しておきたい。

そもそもPKO参加5原則って外務省のHP見てみると、別に戦闘だからだめとか衝突だからいいなんてどこにも言ってないんだよな。国連は現政権による大虐殺発生リスクについて警告してるし、少なくともいまはPKO大前提の停戦合意が成立してるとは言えないんじゃないか?つまり自衛隊が現地にいること自体がルールから外れているのではないか。

とはいえ現地では自宅にて両親を突然目の前で射殺されたりレイプされたりして命からがらなんとかウガンダまで逃げてる人たちがいて、そんな人たちを置いて、危ないから帰りますっていうのって、現地の人からしてみれば、実際なにが平和維持活動なんだろうって思う。

そもそもアメリカの提案してた武器禁輸には棄権せず賛成すべきだったのでは。

まあ今回は政策の運用面での極めて重大な問題(防衛省のお粗末すぎる文書管理と粗雑で不誠実な組織運営)と、日本のPKO参加への根本的な課題と、マスコミはその両面から報道するべきだと思うけれど、くそ大臣の幼稚な答弁に引きずられすぎてる印象しかないし、手垢のまみれた自衛隊の「実力」議論に引っ張られすぎていて、報道の質が低い。他国への日本による支援についてもっと本質的な議論を促すべきだと思う。しかしそんななかで、フリージャーナリストによる公文書開示請求はぐっじょぶとしかいえない。素晴らしい行動だったわけだ。しかしこんなことになっていたのはもう半年以上も前のことなわけで。

南スーダンでなにが行われているのか(いたのか)、ぼくはこの件が起きるまでほとんどなにも知らなかったし、いまも、政権と反対勢力がなぜ争っているのか、知らない。それなのに戦闘があったかなかったかで揉めているのは違和感しかない。いったい遠い地ではなにが起きているのか。