なんであんなに醜いのかよ

朝5時前、目が覚めた。部屋の隅にスウェット姿、髪はロングでふたつにまとめている女性がいた。首を振りながら、棚をじーっと見ている。泥棒かと思って超混乱。15秒考えるも、勇気を出して取り押さえるべくダッシュ。近づいてみると、一昨日干してた登山用のリュックだった。寝起きの病体にムチ打ってこの結果はキツい...。リュックのパーツがたまたま女性のような形をつくり、カーテンからもれる光が偶然にも薄いグレーのスウェットみたいな色味を作っていた。リュックは扇風機でゆらゆら揺れていて、その揺れが首の動作に見えていたらしい。
朝5時前からリュック相手に心削って逮捕劇演じてるなんてほんとのアホかよ〜。1分間の自己完結ドッキリバラエティ。さいきん疲れてるみたいだ。

他人を悪く言うときの顔は、なんであんなに醜いのかよ。薄いニヤリが効果音のように目にかぶさってくる。視覚から聴覚へと脊髄によって送電されている感覚だ。べつに悪口なんて当たり前に好きに言えばいいと思うんだけど、その言葉に性格のいびつさや、底意地の悪さまで貼り付くと、もう最悪。隠しようもない。そういう人とは、ちょっと距離を置いてしまいたくなる。しかしはたして、これもメタ的には醜いのか。いやいや自分も十分底意地は悪いのだが、その自覚があるのと、それを抑えようともしないことは大きくちがうことだ。みんなそれぞれなにかを抱えて、それぞれなにかを抑えて、それぞれなにかをもとめて生きている。

上司は競争をさせたがっているけど、おれは協力をしたがっている。このままだと、方針のちがいでバンド解散かな。

傷を舐め合ってることで救われる瞬間は必要だけど、それしかできなくなるのは怖い。

昨日は病院に行き、三度目の診察を受けた。やりたくなかった血液検査をやることになった。医者の説明は矛盾していた。やりたくなかったのだから「やりたくない」と医者にはっきり伝えればよかった。血を取られながら、電車で帰りながら、買ってきたごはんを食べながら、ずーっと後悔していた。なんでぼくの金で必要性の理解できない血液検査をやらなければならなかったのか。ほんとうに失敗した。異動するときに先輩からもらった手紙に書かれていたことはこれか、とようやく腑に落ちた。ぼくは基本的に相手のことを気遣いながらも自分の主張はハッキリとするタイプだけれど、嫌なことをいやだとつたえないことで苦しむことがあるらしい。

その後、22時には寝る。9時間眠った。翌日は体調がここ最近では一番よかった。今日も今日とて9時間眠ろう。そろそろ健康になりたいな。