バイバイ、おれのはてなブログ

はてなブログ、いつのまにやら、スマホからPC版にログインできなくなってしまい、詰んだ。解決できない詰め将棋。投了だ。日記がとても描きづらい。少し間違えてしまうと、下書きに残すことすらできずに消えてしまうリスクと付き合うのはほんとに勘弁願いたい。ていうかスマホ版でも「下書きから書く」機能作ってくれよ。日記を書くのが滞っているのはそのせいではなく単に書くことがないからだ。

土曜日、家事家事家事!家事ー!小さな家事を積み重ねることはゼロをつくりまくることとおんなじ。なにも生むことなく、ただ戻すだけ。でもそんなことがおれを救うし、なによりも穏やかにしてくれる。家事をやったあとの隙間にベッドでごろごろしてるとき、太陽が射し込んできて白いシャツが風に揺れているとき、なににも脅かされていないその時間に気づくとき、なによりも幸せだと感じる。

海老の殻で出汁とって豚バラとほうれん草でスープつくったらばらいうまかったので推奨していきたい。臭みが強かったのでしょうがと酒、花椒が活躍してくれた。調理の知恵を築いた先達、ありがとう。あと半年で30だけどはじめの一歩観て泣きはらした目でもって胸張ってスーパーへゆくぞおれは。


日曜日、植村直己の本をもって新宿御苑へ。すく隣にあるであろう、繁華街のクレバス。一度落ちると恐らく戻ることはできない溝を想像する。カップルが多く、ほほえましい限りだ。ああいう場でペッティングしてるやつらはいったいどういう了見なのか、いつかインタビューしてみたい。

落ち葉を踏みながら本を読む。パリパリとぎゅぎゅの間のやわさ。ぼくは高校生のころ歩きながら単語帳やら参考書を読んでいたため、こういう行動にまったく違和感がない。一章読み終わり、ふと顔をあげたとき、信じられないくらいに萌えた紅葉に心がふるえ、それと同調するように下顎と唇が数度ふるえた。

植村直己の本を読んだのは初めてだった。登山の本というのは、一般書店においてはあまりコーナーに揃っていることがなく、出会いの機会が少ない。主に大型書店の登山コーナーか、登山ショップで購入する。そんな市場動向の反面、実際は実にすばらしい本が溢れている。人生の三冊を選ぶことになれば、おそらく、山野井泰史「垂直の記憶」を外すことはできないだろう。ぼくがカルチャーに求めているのはつまるところ、生の感触なのだとおもう。